商用利用できるAI音楽・BGM生成サービス比較【2026年版】
目次15項目
AIで作った曲を収益化YouTubeやゲームのBGMへ使うとき、「商用利用可能」という表示だけで判断すると危険です。動画の背景音として使えること、曲だけを配信サービスへ登録できること、Content IDへ登録できること、クライアントへ権利ごと納品できることは別々の条件だからです。
この記事では2026年8月1日時点の公式規約とヘルプを基に、Suno、Eleven Music、Stable Audio、SOUNDRAW、Adobe Firefly Generate Soundtrackを比較します。
本記事は一般的な情報整理であり、個別案件への法的助言ではありません。AI生成物に著作権が成立するかは、国、創作への人間の関与、個別事情で変わります。規約と料金も更新されるため、公開・納品直前に公式原文を確認してください。
先に結論:用途別の早見表
| 用途 | 検討しやすい候補 | 理由 | 最重要の確認点 |
|---|---|---|---|
| YouTube動画のBGM | SOUNDRAW / Stable Audio / Suno | 用途に応じたBGMや楽曲を作りやすい | 生成時のプラン、クレジット表記、Content ID |
| 歌入りのオリジナル曲 | Suno / Eleven Music | 歌詞・ボーカルを含む曲を作成できる | 歌詞の権利、実在アーティスト名の入力禁止、独占性 |
| ゲーム・アプリのBGM | SOUNDRAW / Eleven Musicの対象契約 | 尺や雰囲気を指定して素材化しやすい | Stable AudioはEnterprise必須。Eleven MusicもStudio Games該当性、素材単体の再配布、音源抽出を確認 |
| 広告・企業動画 | Adobe Firefly / Eleven Music / SOUNDRAW | 映像用途を前提に選びやすい | Eleven Musicの禁止業種、SOUNDRAWの同期利用、契約主体、納品後の利用範囲 |
| 楽曲として配信・販売 | Suno / SOUNDRAW Artist系プラン | 配信を想定した条件がある | ストリーミング配信、Content ID、改変要件、権利の保証 |
「商用利用可能」は、曲に著作権が必ず発生することや、他人が似た曲を生成しないことを保証しません。
AI音楽の権利は5層に分けて考える

*動画のBGMとして使える条件と、曲そのものを配信・再販売できる条件は分けて確認します。*
一般的な楽曲には、作詞・作曲に関する権利と、録音物に関する権利があります。さらにAIサービスの契約、入力した歌詞・音声、YouTubeや音楽配信サービスの規約が重なります。どれか一つだけを確認しても不十分です。
5サービスの商用利用条件を比較
| サービス | 商用利用の基本条件 | 解約後 | 楽曲単体の配信 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| Suno | 生成時にProまたはPremierへ加入していた曲が商用対象 | 対象曲の商用利用権は解約後も保持すると案内 | 対象プランの曲は可能 | 無料Basicの曲は非商用。著作権成立は保証されない |
| Eleven Music | 対象プラン、Music Terms、モデル固有のCommercial Rights表に従う | ダウングレード・解約後も生成時プランの条件が残る | Creator以上はStreaming Rightsあり。Free・Starterは禁止 | 組織規模、映画・TV・ラジオ・Studio Games、禁止業種、入力制限 |
| Stable Audio | FreeはPersonalライセンス。Pro・Studio・MaxはCreatorライセンス | Pro生成物は解約後も対象とFAQに記載 | Creatorでは商用音楽リリース可 | アプリ・ゲーム、映画・TV・広告は規模を問わずEnterprise。10万MAU超の商用製品もEnterprise |
| SOUNDRAW | 契約プランに応じ動画・ゲーム等へ利用。第三者所有の映像や広告は同期ライセンスを別確認 | 使用形態と公開時期により条件が異なる | Artist系プランと改変条件を確認 | Content ID登録は禁止。無加工曲と顧客案件の扱いに注意 |
| Adobe Firefly Generate Soundtrack | Fireflyのベータ規定と製品内表示に従う | 生成記録と当時の条件を保存 | 楽曲配信向けとは限らない | ベータ機能。企業向けIP補償の対象外となる場合がある |
Suno:無料で作った曲は後から自動で商用曲にならない
Sunoは、ProまたはPremierへ加入している期間に生成した曲について、利用者へ所有権を付与し、商用利用を認めると説明しています。対象曲は解約後も商用利用権を保持できます。
一方、無料のBasicプランで生成した曲はSuno側が所有し、非商用利用に限定されます。無料時代に作った曲を、有料契約後そのまま収益化動画へ使えるとは限りません。本番採用する曲は有料契約中に生成し、生成日と曲のURLを記録するのが分かりやすい運用です。
Sunoは、出力へ著作権が成立することを保証していません。また、他人の歌詞や権利のない音源を入力すれば、契約プランに関係なく問題になります。
Eleven Music:プロンプトにも明確な制限がある
Eleven Musicは、対応する契約のもとで商用利用できる音楽生成サービスです。歌入りの楽曲、日本語ボーカル、インストゥルメンタルなどを作成できます。
ただしMusic Termsでは、アーティスト、楽曲、アルバム、レコードレーベルの名称をプロンプトへ入力することや、著名曲の特徴的な歌詞を入力することなどを禁止しています。「〇〇風」と実在アーティスト名を指定するプロンプトは、似せすぎの問題以前に規約違反になり得ます。
さらに、Music Termsは、武器、たばこ、処方薬・規制薬物、成人向け、宗教団体、政治活動などの業種による利用を禁止しています。生成曲が他利用者と似る可能性、独占性がないことも確認が必要です。企業広告へ採用するときは、対象業種と契約プランを公式Music Termsで照合します。
Eleven Musicは「有料ならすべて同じ条件」ではありません。2026年5月26日更新のモデル固有条件では、Creator以上にストリーミング配信権があり、Free・Starterにはありません。また、一般のセルフサービスプランは映画、テレビ、ラジオ、Studio Gamesへの利用が対象外で、これらを含む全媒体利用はEnterprise Musicの条件です。Scaleは従業員10人未満、Businessは従業員50人未満という加入資格もあります。
| 確認軸 | Self-Serveの主な条件 | 判断例 |
|---|---|---|
| 楽曲配信 | Creator以上でStreaming Rightsあり。Free・Starterは禁止 | Spotify等へ出すならCreator以上と配信先規約を確認 |
| 映像・ゲーム利用 | 映画、TV、ラジオ、Studio Gamesは対象外 | 複数プラットフォームで商用展開するゲームはEnterpriseへ相談 |
| 組織規模 | Scaleは10人未満、Businessは50人未満 | 社員数が条件以上なら上位・法人契約を確認 |
| 音楽ライブラリ・再販 | Self-ServeはMusic Libraries & RepositoriesとReseller Rightsが禁止 | 曲を素材集として顧客へ選ばせるサービスには使わない |
| 解約・ダウングレード | 生成時のプラン条件で出力を引き続き利用可能 | 生成日時と当時のプランを保存 |
Stable Audio:入力音源と生成音源の扱いが異なる
Stable Audioは、テキストから音楽や効果音を生成できるサービスです。2026年8月1日時点の料金ページにはFree、Pro、Studio、Maxがあり、Basicという現行プランはありません。FreeにはPersonalライセンス、Pro・Studio・MaxにはCreatorライセンスが付属します。公式FAQでは、Proプラン中に生成した音源のライセンスは解約後も維持されると説明しています。
アップロードした音声は学習に使わないとFAQで案内する一方、生成された音声はサービス改善に使われる場合があります。自分の演奏を入力する場合でも、共演者、ボーカル、購入素材などの許可を確認してください。
Creatorライセンスでは、商用プロジェクト、商用音楽リリース、SNS・個人のポッドキャストや動画、月間アクティブユーザー10万人未満の商用製品への利用が案内されています。一方、アプリ・ゲームと映画・テレビ・広告は規模に関係なくEnterpriseのみです。月間アクティブユーザー10万人を超える商用製品もEnterpriseが必要です。個人のYouTube動画へBGMとして使えることを根拠に、ゲームへ組み込めると判断してはいけません。
SOUNDRAW:BGM利用と楽曲配信を分けている
SOUNDRAWは、YouTube、SNS、広告、ゲーム、ポッドキャスト、顧客案件などのBGM用途を幅広く案内しています。一方、生成曲を主役としてSpotifyなどへ配信する場合は、Artist系プランやビートの改変条件が関係します。
また、SOUNDRAWの曲をYouTube Content IDへ登録することは禁止されています。Content ID登録は、自分以外の正当な利用者へ誤った権利主張を送る可能性があるためです。
公式ライセンスページは、自分が所有する動画等でのBGM利用と、第三者が所有する映画・TV・広告などへの同期利用を分け、後者は問い合わせるよう案内しています。したがって「クライアントワーク可」という表示だけで、あらゆる顧客広告への納品まで自動的に許可されると判断せず、誰が映像を所有するか、どの媒体で公開するかを伝えて確認します。
動画を公開した後で解約する場合、無加工に近い曲の継続利用条件などもライセンスページで確認します。「一度ダウンロードすれば永久に何へでも使える」と単純化しない方が安全です。
Adobe Firefly Generate Soundtrack:映像用BGMの試作に向くベータ機能
Generate Soundtrackは、雰囲気、ジャンル、用途、テンポ、長さなどを指定し、複数のBGM候補を生成するFireflyの機能です。WAVで書き出せるため、映像に合わせたBGM試作を行いやすい設計です。
ただし2026年8月1日時点ではベータ機能です。Adobeは、ベータ機能も明示的に禁止されない限り商用利用できると案内していますが、法人向けのIP補償はベータ機能が対象外になる場合があります。クライアントへ「Adobeだから補償付き」と説明する前に、使用した機能と契約を照合してください。
料金比較は「曲数」ではなく採用できた分で計算する
| 費用へ影響する要素 | 確認する内容 |
|---|---|
| 生成時間・曲数 | 秒・分・クレジット・月間生成数など単位が異なる |
| 再生成 | 歌詞の発音、構成、終わり方、ノイズでやり直しが発生する |
| ステム・編集 | ボーカル分離、セクション編集、尺変更がプラン限定の場合がある |
| 商用ライセンス | 無料プランと有料プランで生成物の条件が違う |
| 配信・Content ID | BGM利用と楽曲配信で別プラン・禁止事項がある |
Eleven MusicはAPI価格ページで音楽生成の分単価を案内し、FireflyはGenerate Soundtrackのクレジット消費を案内しています。しかし、分単価と月額クレジットをそのまま比べても、採用率が違えば実費は逆転します。
完成曲1本あたりの実質費用
= 月額料金またはAPI料金 ÷ 公開まで仕上げられた曲数用途別の確認条件
| 用途 | 必ず確認したいこと |
|---|---|
| YouTubeのBGM | 収益化可否、概要欄クレジット、Content ID禁止、解約後の扱い |
| ゲーム・アプリ | 組み込み利用、音源抽出への対策、素材単体の再配布 |
| 広告 | 禁止業種、ブランドの独占性、人物・商品と歌詞の整合 |
| クライアント納品 | AI利用の開示、再編集・複数媒体利用、ライセンスの引き継ぎ |
| Spotify等で配信 | 楽曲単体配信の許可、改変要件、ディストリビューターのAI方針 |
| Content ID登録 | サービスが明示的に許可しているか。他利用者を妨害しないか |
クレジット表記の例
必要な表記はサービス・プラン・キャラクターにより異なります。公式指定がある場合は、その文面を優先します。指定がない場合でも、制作記録として概要欄やクレジットへ次のように残す方法があります。
Music generated with: サービス名
Edited by: 制作者名
Generated on: 2026-07-30この自主表記は、規約で求められる正式なクレジットの代わりにはなりません。
公開前チェックリスト
- 生成した時点で商用利用可能なプランだった
- 曲の生成日、プラン、曲ID、プロンプトを保存した
- 入力した歌詞、音声、メロディーを使う権利がある
- 実在アーティスト名など禁止されたプロンプトを使っていない
- YouTube、ゲーム、広告、楽曲配信のどの用途かを区別した
- Content ID登録が許されているか確認した
- 解約後も公開を続けられるか確認した
- クライアントへAI利用と非独占性を説明した
- 公式規約の確認日とPDF・画面記録を残した
まとめ
AI音楽の商用利用では、生成物をBGMとして使うのか、曲そのものを販売・配信するのかを最初に決めることが重要です。Sunoは生成時点のプラン、Stable AudioはCreatorとEnterpriseの用途差、Eleven Musicはプロンプトと業種制限、SOUNDRAWは楽曲配信とContent ID、Adobe Fireflyはベータ機能と補償範囲が大きな確認点です。
契約画面と生成記録を残し、公開先の規約まで確認して初めて、実務で使える判断になります。
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公式資料
- Suno:商用利用の権利
- Suno Terms of Service
- Eleven Music公式ドキュメント
- Eleven Music Terms
- Eleven Musicモデル固有条件・Commercial Rights表
- ElevenLabs API Pricing
- Stable Audio FAQ
- Stable Audioの現行プラン・ライセンス比較
- SOUNDRAW License
- Adobe Firefly Generate Soundtrack
- Adobe Firefly FAQ
最終確認日:2026年8月1日。プラン、無料枠、商用条件、禁止用途、Content ID、著作権に関する案内は変わるため、実際の公開・納品時点で公式情報を再確認してください。

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