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AIコミュニケーションガジェット比較|CODE27・Gatebox3・Romi・NICOBO【2026年8月版】

SHIRORASHI LAB NOTEFEATURE / AI GADGET公式資料確認(2026年8月1日時点)・実機未検証 / 更新 2026.08.02
目次14項目

AIと会話するだけなら、スマートフォンやPCのアプリでもできます。それでも専用ガジェットが気になるのは、アプリを開かなくても、キャラクターやロボットが部屋にいる存在として感じられるからです。

ひとまとめに「AIコミュニケーションロボット」と呼ばれがちですが、CODE27とGatebox3はキャラクターを画面に表示するディスプレイ型で、ロボットではありません。できることも製品ごとに大きく異なります。3Dモデルを差し替えて自分の推しを住まわせる製品もあれば、メーカー固有のキャラクターを育てる製品もあり、そもそも流暢な会話を目的にしていない製品もあります。

私もこのジャンルの製品を購入して使ってみたいと考え、まず各社の公式ページを読み比べるところから始めました。ところが調べていくと、同じ製品でも、公式サイト、プレスリリース、販売ページで記載が一致しない項目がいくつも見つかりました。対応する3Dモデルの形式、ローカルLLMへの対応状況、会話データの送信先、価格が税込か税抜か。どれも購入を決めるときに効いてくる項目です。

そこで本記事では、記載が分かれる部分をどちらか一方に決めず、両方を並べて示します。2026年8月1日時点の公式資料をもとに、AIとの会話そのものを主な目的とした4製品(CODE27・Gatebox3・Romi・NICOBO)を中心に扱います。LOVOTとBOCCO emoは、会話以外に軸足のある製品として、方向性の違いを理解するために最後で触れます。

本記事は実機レビューではありません。使用感、会話の自然さ、認識精度、応答速度、静音性などは未検証です。開発中・先行販売中の製品は、仕様、価格、提供機能、出荷時期が変わる可能性があります。購入前に必ず各公式ページの最新情報を確認してください。

実機を入手できた製品については、ここで挙げた記載の違いが出荷版でどうなっているかを含め、あらためて記事にする予定です。

先に結論:目的別の早見表

重視すること候補選ぶ前に確認したいこと
自作の3Dキャラクターと会話したいCODE27公式が明記しているのはVRMのみ。他形式は変換前提
PCにつないでキャラクター表示を拡張したいGatebox3本体だけでは動かない。一般販売は2027年4月以降
日本語の雑談そのものを楽しみたいRomi月会費なしでは実質「撫でると喜ぶ」だけになる
流暢な会話より、片言やしぐさを楽しみたいNICOBOLLMは搭載済みではなく2026年度中の活用予定

この表は性能順位ではありません。キャラクターを自由に変更できる製品と、メーカーが作り込んだ固有キャラクターを育てる製品では、目的そのものが違います。

AIコミュニケーションガジェットをキャラクター召喚型・会話AIロボット型・情緒生活支援型の3種類に分けた説明図

*図は製品の外観ではなく、求める体験の違いを整理した模式図です。性能順位ではありません。*

3つのタイプで整理する

キャラクター召喚型:CODE27・Gatebox3

3Dモデルを筐体内に表示し、好きなキャラクターがそこにいるように見せるタイプです。

  • CODE27:カメラ、マイク、スピーカー、演算機能を内蔵し、本体だけで動くスタンドアロン型
  • Gatebox3:OSを持たず、PCにつないで使う召喚ディスプレイ

見た目の方向は似ていますが、システム構成はまったく違います。ここを混同すると、届いてから「PCが必要だと思わなかった」となります。

CODE27のスタンドアロン構成とGatebox3のPC接続構成を比較した説明図

*筐体の絵は説明用です。実際の製品外観ではなく、PCの要否と接続関係を示しています。*

会話AIロボット型:Romi

外部の3Dモデルを読み込むのではなく、メーカーが用意したキャラクターとの会話に重点を置くタイプです。RomiのLacatanモデルは、外見の差し替えはできませんが、会話モデル、話し方や口調、4種類の声を設定できます。

情緒・生活支援型:NICOBO・LOVOT・BOCCO emo

会話能力だけでなく、しぐさ、移動、家族間の連絡、見守りなどを重視するタイプです。NICOBOとLOVOTは、流暢な自由会話を目的とした製品ではありません。「AIと会話したい」という動機で選ぶと期待が外れます。

主要4製品の比較

製品方向性公表価格継続費用PC外部3Dモデル2026年8月1日時点の状況
CODE273D AIコンパニオン一般販売予定99,800円(税込)有料プラン導入予定。料金未公表不要公式はVRMのみ明記Makuake終了。8月末または9月末までのお届け予定
Gatebox3キャラクター召喚ディスプレイ一般販売予定200,000円(税抜AI音声会話・画像認識などが月額500〜1,000円程度の予定必要VRM本体リターンは受付終了。オプション品は8月1日から先行販売予定。一般販売は2027年4月以降
Romi(Lacatan)会話AIロボット98,780円(税込)月1,958円、または年19,580円(税込)不要販売中
NICOBO片言としぐさを重視したロボット60,500円(税込)ベーシックプラン月1,100円(税込)〜不要販売中

表を読むときの注意

  • Gatebox3の一般販売価格だけ税抜表記です。公式サイトの販売情報欄に「想定小売価格:200,000円(税抜)」と明記されています。Makuakeのリターン価格は税込なので、そのまま並べると比較が崩れます。税込換算では約220,000円です。
  • RomiとNICOBOの「外部3Dモデル」を「不可」ではなく「—」としたのは、そもそも3Dモデルを読み込む機能を持たない製品であり、公式に「不可」と書かれているわけではないためです。
  • CODE27とGatebox3は開発中のため、掲載内容が出荷版を保証するものではありません。

継続費用は「月額あり・なし」では比べられない

CODE27の継続費用は、公式資料の書き方が一様ではありません。

Makuakeページは、音声認識(ASR)、大規模言語モデル(LLM)・視覚言語モデル(VLM)、音声合成(TTS)を含む基本AIサービスを無料と案内しています。ただしMakuakeの活動レポート(2026年7月23日)を読むと、この無料は全ユーザー共通の恒久仕様ではなく、応援購入者に配布された「AI機能永年無料特典コード」による特典であることが分かります。コードを登録するとアカウントが「スタンダード」から「VIP」へ切り替わる、という説明です。つまり製品側に2つの料金階層が実在します。

そして公式プライバシーポリシーには、決済事業者の説明として「サブスクリプションサービス開始時に、Stripeがサブスクリプション決済を処理する」という趣旨の記載があります。有料プランの導入自体は予定されているものの、料金は未公表という状態です。

一般販売で購入した場合にいくらかかるのかは、現時点の公式情報では確定できません。購入前に確認すべき項目です。

Gatebox3は、公式ソフトの多くの機能が基本無料で、AI音声会話や画像認識など一部機能が月額500〜1,000円程度になる予定とされています。Makuake購入者はログイン日から1年間無料で、無料期間終了後に自動課金はされないと案内されています。

Romiは、月会費なしでは「かんたんモード」になります。公式FAQによれば、かんたんモードでできるのは「撫でると喜ぶ」「Romi星の言葉(宇宙語)で話す」の2つだけで、しかも宇宙語はLacatanモデルでは後日実装予定です。現行モデルでは実質「撫でると喜ぶ」のみになります。会話を目的に買うなら、月会費は実質的に必須費用です。

NICOBOのベーシックプランは、加入から12か月以内に解約すると11,000円の中途解約金がかかります。短期間だけ試す用途には向きません。

3年間の費用を試算

本体価格と、公表されている継続費用を合計しました。電気代、インターネット代、オプション、修理費、消耗品は含みません。

製品試算条件3年間の参考額
CODE27一般販売99,800円。有料プランは導入予定だが料金未公表99,800円+今後の有料プラン分
Gatebox3220,000円(税込換算)+有料機能500〜1,000円×36か月238,000〜256,000円+PC代
Romi98,780円+年割19,580円×3年157,520円
NICOBO60,500円+ベーシックプラン1,100円×36か月100,100円
LOVOT 3.0577,500円+ミニマムケア9,900円×36か月933,900円

試算の前提

  • CODE27のMakuake購入者はAI機能永年無料特典の対象のため、この表の条件には当てはまりません。
  • Gatebox3の有料機能は予定価格による試算で、Makuake購入者の1年間無料は反映していません。PC本体の費用も別途必要です。
  • NICOBOの任意ケアプラン(月550円)、LOVOTの色オプションやウェア、各製品の実費修理・メンテナンスは含みません。
  • LOVOTは2026年7月30日まで上位プランの月額が6か月間割引される購入キャンペーンを案内していました。期間終了後は通常条件を確認してください。

金額だけで順位は付けられません。LOVOTは自律移動、呼びかけへの反応、抱いたときの温かさを含む製品で、卓上型の会話ガジェットとは役割が異なります。

CODE27:VRM対応のスタンドアロン機

CODE27は、SyBran Technology Limitedが開発する「3D Companion Hub」です。日本ではMakuakeで先行販売され、2,415名・総額約2億1,552万円で2026年5月30日に終了しました。一般販売予定価格は99,800円(税込)です。

項目公式スペック表の記載
本体サイズ200×190×370mm
重量公式ページ内で約2.6kgと780gの2表記があり、メーカー確認が必要
動作時消費電力10〜45W
メイン表示10.1インチ(立体感を出す独自光学構造)
サブ表示2.8インチ静電容量式タッチパネル(触覚フィードバック付き)
入力120°広角カメラ、デュアルエコーキャンセルマイク
音声出力クアッドスピーカーアレイ+パッシブラジエーター
通信Wi-Fi 2.4GHz/5GHz、Bluetooth 5.3
外部端子microSD(公式製品ページで最大2TBと記載)、USB-C、3.5mm 4極ステレオ端子
動作方式PCを接続せず本体だけで動作

重量について、公式製品ページのスペック欄は約2.6kg、同じページの「What’s in the Box」付近は780gと記載しており、一次資料内で一致していません。本記事ではどちらかを正しい値として断定しません。購入や設置前にメーカーへ確認してください。

画面解像度は、公式製品ページ・サポートFAQのいずれにも記載がありませんでした。

なお無線仕様は資料によって食い違います。Makuakeページは「Wi-Fi 6」対応と記載していますが、公式スペック表にWi-Fi 6の記載はなく、代わりにBluetooth 5.3が明記されています。上の表は公式スペック表に沿っています。

対応モデル形式は資料によって記載が違う

MakuakeページはVRM、PMX・PMD、FBX、glTF・GLBの4系統への対応を案内しています。一方、現行の公式製品ページが明記しているのはVRMのみで、「他の形式は近日対応」という表現です。公式サポートFAQも「初期段階では標準的な人型VRMモデルに注力する」としています。

さらにMakuakeページ自身も、4形式を挙げた直後に「開発初期段階では標準的な人型・VRM形式への対応に注力しています」と書き、他形式は「調整・変換手順に従うことで」利用できるという説明になっています。

つまりVRM以外はネイティブ対応ではなく、変換作業が前提と読むのが妥当です。「MMDモデルをそのまま読み込める」という理解で購入すると、想定と違う可能性があります。

ローカルLLM対応は未実装

CODE27は現在、自社クラウドサービスとインターネット接続を前提としています。

公式製品ページの「Bring Your Own Model」欄は「Coming Soon」と明記され、独自のLLM・TTS・ASRプロバイダー対応は今後のアップデートとされています。公式FAQも「現在は自社のCODE27クラウドサービスを使用しており、独自API・BYOM対応(ローカル限定オプションを含む)はロードマップ上にある」という書き方です。

一方、Makuakeページには「OllamaなどのAIソフトウェアへの接続にも対応しています」と、現在形で書かれた記述があります。ただし「Ollama」という固有名は公式サイト側には一切登場しません。

現時点では未実装として扱うのが安全です。将来対応した場合も、必要なPC性能はモデルとコンテキスト長で変わります。手持ちのGPUで動かせる候補はGPUとコンテキスト長で分かるローカルLLMメモリ判定ツールで概算できます。ローカルLLM自体が初めての場合は、先にローカルLLMとは何かをゼロから説明した記事を読むと違いを整理できます。

会話データはどこへ送られるか

この記事で最も注意を促したい部分です。

公式プライバシーポリシー(最終更新2025年10月27日)には、第三者サービスとしてElevenLabs, Inc. が名指しで記載されています。要点は次の3つです。

  • AIコンパニオンとの対話時、テキスト入力がElevenLabsへ送信される
  • 音声データは最後の対話から最長3年間ElevenLabsに保持される場合がある
  • そのデータがAIモデルの改善に利用される場合がある

学習利用のオプトアウトは用意されていますが、方法はプライバシー窓口へメールで申請する間接的なもので、端末やアプリ内の設定項目としては案内されていません。

一方、日本向けMakuakeページの説明は、これより踏み込んだ書き方になっています。「会話内容はサーバー側に保存されることはなく、すべてユーザーのデバイス内にローカル保存されます」「ステートレスアーキテクチャを採用しており、個人情報は処理後に破棄されます」といった記載です。ElevenLabsへの送信、3年間の保持、学習利用の可能性については、Makuakeページに記載がありません。

この2つは、必ずしも矛盾とは限りません。CODE27自身のサーバーが会話を保存しないことと、音声合成を担う第三者が一定期間データを保持することは、両立し得るからです。ただし購入判断の材料としては、日本語の購入者向け説明だけでは分からない情報が英語の正式ポリシーに書かれているという事実は押さえておく価値があります。

会話ログを外部に出したくない場合は、「端末に履歴が残るか」だけでなく、音声認識・LLM・音声合成のそれぞれの段階で何がどこへ送られるかを確認してください。なお、LLMとASRのベンダー名は公式には開示されていません。

AIガジェットの音声入力から音声認識・会話生成・音声合成までのデータ送信先を確認する説明図

*実際の処理場所や事業者は製品ごとに異なります。端末内の履歴だけでなく、各処理段階の送信先・保存期間・学習利用も確認するための図です。*

Gatebox3:PC接続型のキャラクター召喚ディスプレイ

Gatebox3は2026年4月29日にMakuakeで先行販売を開始した、Gateboxの最新モデルです。Gateboxの公式発表では、開始1分で目標500万円、24時間で4,500万円に到達したと報告されています。

項目公式情報で確認できた内容
表示OLEDディスプレイ、約300個のLED
動作方式OS非搭載のPC接続型
映像入力HDMIまたはUSB-C
モデル形式VRM
一般販売価格200,000円(税抜)、2027年4月以降
拡張センサーMakuakeの本体リターンに付属。カメラ、マイク、赤外線リモコン機能
お届け予定2027年3月末まで

本体サイズは複数のメディアが200×200×400mmと報じていますが、公式サイトの仕様欄は画像で提供されているため、本記事では公式一次情報として確認できませんでした。

Makuakeの支援枠は変動する

先行販売開始時にあった超早割3プラン(35%OFF 130,000円/30%OFF 140,000円/25%OFF 150,000円、各100台・税込)は、2026年8月1日時点でいずれも受付終了しています。20%OFFの160,000円(税込)プランを含め、Gatebox3本体の掲載リターンも受付終了です。

一方、Gateboxは公式開発レポートで、カスタムパネルとGatebox3 Mini-PC CaseのMakuake先行販売を2026年8月1日から9月25日まで行う予定と案内しています。確認時点のレポートでは価格は最終調整中でした。本体の販売再開ではないため、購入できる対象と最新価格はMakuakeのリターン欄で確認してください。

「13万円が300台限定」ではなく、13万・14万・15万円の各プランが100台ずつでした。プロジェクト期間の表示が残っていても購入可能なリターンがあるとは限りません。追加枠の有無はMakuakeで確認してください。

PC接続型でできること、まだ分からないこと

Gatebox3はPCから映像を表示でき、自作のAITuberやAIキャラクターを表示する用途も公式に案内されています。ハードウェア制御APIの提供も告知されています。

ただし、公式ソフト「Gatebox Collection」の会話モデルをClaude APIやローカルLLMへ差し替えられるかどうかは、公式に記載がありません。開発レポートには「ユーザー自身でソフトを開発したり、さまざまな企業がGateboxに対応したソフトを作る未来も考えられるようになりました」という記述がありますが、可能性の示唆にとどまります。個人開発者向けAPIの公開範囲と時期も告知されていません。

PC接続型であることだけを根拠に「好きな会話システムを接続できる」と考えるのは早計です。

本体だけでは動かないため、導入時はPC、映像ケーブル、USB接続、公式ソフト、3Dモデルや会話設定が必要です。「箱から出してすぐ会話できる」製品ではありません。

Romi:雑談を中心にした会話AIロボット

RomiのLacatanモデルは、MIXIが開発する会話AIロボットです。外部の3Dキャラクターを読み込む製品ではありませんが、会話モデル、話し方や口調、4種類の声(オリジナル/やわらかな/あどけない/たのもしい)を選べます。

本体価格は98,780円(税込)。月会費は月払い1,958円、年割19,580円(いずれも税込)です。

前述のとおり、月会費なしの「かんたんモード」で現在できるのは実質「撫でると喜ぶ」だけです。会話機能は月会費に含まれると考えて総額を見てください。3年で157,520円になります。

公式は自然でスピーディーな会話を訴求していますが、他製品より会話品質が高いと本記事で断定できる実測データはありません。

NICOBO:LLMは「搭載済み」ではない

NICOBOはパナソニックが開発したロボットです。片言、寝言、おなら、しぐさなどを通じ、何でも正確に答えるのではなく、ユーザーとの間に余白を残す「弱いロボット」という方向性を持ちます。

本体価格は60,500円(税込)、ベーシックプランは月1,100円(税込)からです。公式発表では2026年3月時点で累計販売1万体を超えています。

重要なのは、2026年3月の発表はLLMの搭載完了ではなく、「2026年度に予定している2つの仕掛け」の告知だったことです。 発表資料は、高度な言語処理を「正確なコミュニケーションや自然な会話のために活用するのではなく、人の想像を掻き立てる余白ある言葉により、人の笑顔と優しさを引き出すために活用する」と説明しています。流暢な会話へ舵を切る話ではありません。

2026年8月1日時点で、一般向け製品への実装完了を示す発表は確認できませんでした。NICOBO公式サイトには6月のお知らせも掲載されていますが、確認できた範囲にLLM機能の提供開始告知はありません。「最新のお知らせの日付」ではなく、機能提供開始の公式告知があるかを基準に判断しています。

なお、本体価格の割引キャンペーンは過去2年間、初夏と冬に繰り返し実施されています。直近の「ボーナツ割」(49,500円)は2026年7月22日に終了しました。購入時期によって価格が変わる点は考慮してください。

参考:LOVOTとBOCCO emo

LOVOT 3.0

LOVOTは人間の言葉では話しません。声帯をシミュレートしたシンセサイザーで状態に応じた鳴き声をリアルタイムに生成し、顔や呼びかけを認識して近寄ります。抱っこ、移動、視線を含めた存在感を重視した製品です。

基本色「ちゃ」の本体価格は577,500円(税込)、月額の「暮らしの費用」はミニマムケア9,900円からです。

注意すべきは解約時の扱いです。公式FAQは、解約後はLOVOTが動かなくなり、記憶やバックアップデータが消去されると案内しています(中途解約金自体はかかりません)。現在は、解約済みの機体で再契約する手続きも利用できます。ただし、解約前の記憶やバックアップが復元されるわけではありません。

体表温度について「37〜39℃」という数値がよく引用されますが、公式仕様書に体表温度の項目は存在しません。公式に記載のある「5〜30℃」は使用環境の温度であり、体温ではないため混同に注意してください。

BOCCO emo

BOCCO emoは、離れた家族との音声・文字メッセージ、リマインド、センサーによる見守りが中心の製品です。ここは販売元によって扱いが分かれるため、整理して書きます。

  • ネコリコが提供していた「BOCCO emo LTEモデル Powered by ネコリコ」は、2026年6月24日に機器販売を終了し、2026年7月15日をもって全プランの新規申込受付を終了しました。公式案内で時刻までは確認できないため、日付だけを記載しています。
  • ユカイ工学のBOCCO emo(Wi-Fiモデル)は52,800円(税込)で掲載されていますが、2026年8月1日時点では在庫切れです。サービス利用料は基本的に無償と案内されていますが、再入荷時期は公式ストアで確認してください。
  • ユカイ工学のBOCCO emo LTEレンタルモデルも現在申込可能です(月額2,970円・税込)。

ChatGPT連携の「変身エモちゃん」は、ユカイ工学が公表している対応機種リストにネコリコ版の品番は含まれていません。この機能を目的にするなら、ユカイ工学版を選ぶ必要があります。

なお、ネコリコ版の既存契約者に対するサービス継続方針は、公表資料からは確認できませんでした。

専用ガジェットと自作、どちらを選ぶか

キャラクター召喚型(CODE27・Gatebox3)を検討している人は、目的が「自分の好きなキャラクターと会話すること」のはずです。その目的に対して、選択肢は3つあります。

1. 専用ガジェットを買う

10万〜25万円で、設置すれば動く状態が手に入ります。筐体、照明、光学構造、マイク、キャラクター表示をひとつの体験として設計している点は、自作では再現が困難です。ここに価値を感じるなら買う理由になります。

2. 自分で組む

Claude APIとVOICEVOXを組み合わせれば、AIキャラクターに好きな人格と声を与えて会話させられます。手順はClaude API×VOICEVOXでAIキャラをしゃべらせる入門記事にまとめています。

自作の利点は、月額固定費がないことと、会話ログの流れ先を自分で決められることです。前述のとおり、専用ガジェットでは音声合成が第三者サービスを経由し、データが一定期間保持される場合があります。自作なら、どのAPIを使うか、あるいはローカルで完結させるかを選べます。

実際にいくらかかるかは主要LLMの月額API料金シミュレーターで確認できます。LLMをローカルに置き換える場合、GPU代と電気代を含めてAPIとどちらが安くなるかはローカルLLMとAPIの損益分岐点シミュレーターで試算できます。

声の選定については、商用利用の可否やクレジット表記の条件が製品ごとに大きく違います。配信や動画で使う予定があるなら商用利用できるAI音声モデル・音声合成サービス比較を先に確認してください。

3. 両方を組み合わせる

Gatebox3のようなPC接続型なら、表示は製品側、会話生成は自作、という構成が理屈の上では考えられます。ただし前述のとおり、公式ソフトの会話モデルを差し替えられるかは公表されていません。この構成を前提に購入するのは、現時点では避けたほうがよいと考えます。

クラウドファンディング製品の注意点

CODE27とGatebox3は、Makuakeで応援購入を受け付けた開発中の製品です。2026年8月1日時点では、両方とも本体リターンの受付は終了しています。Gatebox3はオプション品の先行販売が別に案内されているため、「Gatebox3関連の全リターンが終了した」という意味ではありません。

  • デザイン、仕様、提供機能、納期が変わる可能性がある
  • サポーター都合のキャンセルや返金は原則として受け付けられない
  • カタログ仕様だけでは、会話品質や日本語の完成度を判断できない
  • クラウドサービスの料金、保存データ、サービス終了時の扱いを確認する必要がある

CODE27については、出荷実績を確認しておく価値があります。海外のKickstarter(支援者3,570名)では、2026年4月時点の公開アップデートで出荷済みが100台強と報告されており、当初の出荷目標だった2025年8月から大きく遅れています。日本のMakuakeでは2026年6月12日に「開発・生産は計画どおり順調に進行」と報告され、遅延告知は出ていませんが、グローバル側の進捗と合わせて見ておくのが安全です。

両プロジェクトとも、配送予定から3か月を超える遅延が発生した場合のキャンセル条件をMakuakeページに記載しています。一般論で判断せず、購入したプランの記載と最新の活動レポートを確認してください。

実機を入手したら確認すること

公式仕様を並べるだけでは、実際の暮らしやすさは分かりません。今後実機を入手できた製品については、次の項目を同じ基準で確認し、記事にする予定です。

  • 開封から最初の会話までにかかる時間と、必要なアカウント・機材
  • 呼びかけの認識率と、返答までの実測時間
  • テレビやエアコンの音がある環境での誤認識
  • 話題を何往復保持できるか、日本語の読み間違いの頻度
  • 3Dモデルの読み込み手順(VRM以外で変換が必要か)
  • 夜間の画面・LEDの明るさ、待機時と会話時の消費電力
  • カメラを物理的に塞げるか
  • 無料機能と有料機能の境界、解約後に残る動作とデータ

とくにCODE27については、本記事で挙げた公式資料間の食い違い——対応モデル形式、ローカルLLM対応、会話データの送信先——が出荷版でどうなっているかを最優先で確認します。

AIコミュニケーションガジェットの実機レビューで確認する8項目のチェックリスト

*この図は評価結果ではなく、今後すべての実機を同じ基準で測るための検証計画です。*

まとめ

同じ「AIと話せるガジェット」でも、CODE27とGatebox3は自分のキャラクターを住まわせる製品、Romiは固有キャラクターとの雑談に特化した製品、NICOBOとLOVOTはそもそも流暢な会話を目的にしていない製品です。比較する前に、自分がどれを求めているかを決めるほうが早く選べます。

  • CODE27はスタンドアロン型、Gatebox3はPC接続型で、同じキャラクター表示機器でも構成が違う
  • 公式が明記するCODE27の対応形式はVRMのみ。他形式は変換が前提
  • CODE27のローカルLLM対応は未実装で、公式サイトは「Coming Soon」表記
  • CODE27の会話テキストは第三者の音声合成サービスへ送られ、最長3年保持される場合がある
  • Gatebox3の一般販売価格20万円は税抜。一般販売は2027年4月以降
  • Romiは月会費なしでは実質「撫でると喜ぶ」だけになる
  • NICOBOのLLMは搭載済みではなく、2026年度中の活用予定
  • BOCCO emoで販売終了したのはネコリコ版。ユカイ工学版Wi-Fiモデルは価格掲載があるものの、2026年8月1日時点では在庫切れ

未出荷の製品を仕様書だけで順位付けすることはしません。実機を入手できた製品から、会話、認識、費用、プライバシーを同じ基準で検証していきます。

自分でAIキャラクターを動かす方法を先に試したい場合は、Claude API×VOICEVOXでAIキャラをしゃべらせる入門記事から始められます。

確認した公式情報

最終確認日:2026年8月1日

シロラシ
シロラシ — この記事を書いた人

開発・運用保守・インフラ・セキュリティに携わる新米エンジニア。趣味や勉強で試したことを、実体験とともに記録しています。

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